新潟県の地下資源
2025.04.04

石油に関しての最初の記録が日本書紀にあります。西山町(柏崎市妙法寺)の石油(燃土・燃水)を天智天皇に献上した記録です。柏崎に撮影に行ったついでに北陸自動車道西山IC近くの裏山にあるというので行ってみました。雪が消えたばかりでまだ緑の出ていない狭い舗装路を県道から1キロほどクルマを走らせる。到着した一帯には、かつて採掘関連の施設などがあったのだろうと思われるパイプやトタン板など残置物らしきものもあり、過去の人々が関わった後、廃れてしまった廃墟感がただよう。同じく新津で石油の採掘が行われていた地区の雰囲気にも似て、人によっては物の怪の気配を感じて不気味がる人もあるだろう。
柏崎や新津は日本の近代化の過程において重要な役割を担ってきた。その原動力のひとつとなった石油や天然ガス田は今でも細々と稼働し、現在はJAPEXやINPEXなどの政府系の企業が採掘をしている。2022年度生産量は全国の65.4%、天然ガスが74.6%となっていて、2011年以来再稼働していないにしても世界最大級の発電量の柏崎刈羽原子力発電所と合わせると、日本がエネルギーの供給に関して新潟県にいかに頼って来たかがわかる。ちなみに今では東京電力も政府系企業と言っても良い状況だ。
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