海に近い新潟の平野部の冬は晴れることが少ない。その点かえって湯沢や魚沼などの山岳を擁した地域の方が晴れる確率も高い。山懐までの距離がある新潟市や弥彦山角田山の近くは雪が少なく、あっても根雪とならずにすぐに消えてしまうことが多い。一般的に言えば新潟は雪国ということになっているが、私の解釈では根雪になるかそうでないかの違いで分けている。それで言えば新潟市などは雪国とは言い難い。この日は青い海に浮かんでいるような弥彦山が撮影できた。風景撮影ではできるだけ写し込みたくない建物などを隠してくれた霧のおかげもあり、数千年前の越後平野の様子を彷彿とさせてくれるような光景となった。
photo by Nakamura Osamu