河岸段丘を望む断崖の上から苗場山を望む。今までも何度もこの場所を撮影に来ている。高気圧が張り出し放射冷却で冷えた朝。少し高いところに登ると少しは風がある。崖の下から噴き上がってくる風に雪が舞い、眩しさのせいもあり目が開けていられないほどだ。スタジオにいて考えていてもなかなか想像がつかず、何度か足を運び光や気温や空気の状態などが感覚でつかめるようになっていないと写真は撮れない。それだけ場所によって撮影できる条件が違うということだ。事前に天候を見て、この季節のこの天気だとあの場所がいいのかもしれないと行ってみて、適切だったということは10%もないのかもしれない。だから同じ場所に何十回も通う。
photo by Nakamura Osamu