風景が宝物だと感じる時がある。笹川流れの美しい海を長い間にわたって繰り返し見ていると、人の手が入っていなくて人の手が及ばない自然で、毎日変わっているのに、どの瞬間をとっても美しいと感じられる風景だ。まさに地域の宝だと思う。それはもちろん笹川流れに限らない。地震などで変わるのは短期的には困りものだが、それでも自然は美しい。日本では人が住むところがどの瞬間を見ても美しくないと感じることと正反対の意味だ。人為的な町は中途半端だったり、利害が対立したり、コストを考えなければならなかったり、自然から離れ過ぎたり擬似自然だったり・・・それに対して自然は時には人を無視しているように見えるし、冷たいと感じることもあるが人に対しても自分に対しても等距離だ。厳しい自然も優しそうに見える自然も人を無視もしないし甘くもない。
EOS5DMarkⅣ 35mm 1/80秒 f:10
©️photo by Nakamura Osamu