豪雪地の樹木は長い冬の間過酷な環境に置かれる。湿りけのある重たい積雪のため枝が折れ、痛々しいたたずまいとなることが多い。この桜の木も形は良くはない。しかし雪の重みに耐えて立ち上がったような逞しさを感じさせてくれる。4月も半ば、満開の桜に雪が降る。花が一番美しく見える朝の快晴の光の中、空の青さ混ぜた花がマゼンタ色に。雪国でも雪と桜を一緒に撮影できるチャンスは少ない。この淡雪も太陽が当たって1時間もすれば消えてしまうだろう。
PENTAX645Z+75mm 1/100秒 f:16
©️photo by Nakamura Osamu